開館5周年特別企画展「中国との戦争と戦没学生」

2011/10/15 19:20 に Museum Wadatsumi が投稿   [ 2011/10/15 19:22 に更新しました ]
【わだつみのこえ記念館 開館5周年特別企画展】
「中国との戦争と戦没学生」


  2011年10月24日(月)~11月4日(金)
  (※期間中は休館日も特別開館日といたします)
  開館時間:午後1時~4時半(特別展期間は延長開館いたします)
  入館料・イベント:無 料

 日本戦没学生というとき、当記念館の原典、『きけ わだつみのこえ』の構成も示すとおり、直近の事態-太平洋戦争から敗戦へ-と、さらに米国主体の占領も手伝って、「学徒出陣」以降の犠牲者に光が当てられるのは当然のことでした。しかし、太平洋戦争は、1931年にさかのぼる中国との戦争の帰結にほかならず、後者こそが日本の敗北を決定づけた要因だったことを再認識する必要がありましょう。
 今回の展示では、
1) 中国との戦争に従軍した戦没学生の遺稿をこうした観点から読み直すとともに、
2) 当時は中高生であり、太平洋戦争期に戦没した方々の遺稿も分析し、
先の戦争の意味を見直してみたいと思います。(ただし、本館に所蔵されている遺稿その他の資料の性格上、1937年に始まった日中全面戦争以降が対象となります。)
 知友お誘い合わせの上、ご来場くださいますようお願い申しあげます。

  ■特別企画展期間中のイベント・上映ビデオの紹介■(入館料・イベント参加とも無料です)
今回の特別企画展では、戦没学生の遺稿をどう読みとるかが中心のテーマですが、それを補なう意味で、三つのイベントを計画しました。
 遺稿の書かれたのとほぼ同時期の1938年、第二次上海事変後の惨状を描いた亀井文夫の映像作品『上海』は今日ではまず見る機会がありませんが、本館所蔵資料からご覧に入れることにしました。
 二つのフォーラムの内容は、それぞれタイトルの示すとおりですが、一つは、中国-国家と民衆の視線があるでしょう-の側から日中戦争を見るとどうなるかのお話をうかがい、あの戦争を立体的にとらえるきっかけにしていただきたいと思います。
 もう一つは、独立して取り上げられる機会の少ない学徒兵の短歌作品を包括的に論じていただくことによって、彼らの心情に分け入って考えるよすがになればと考えて計画いたしました。
 どちらも、その分野にふさわしい得がたい講師にお話をお願いしてありますので、ぜひご来場下さい。

   ●ビデオ上映
     ・10月29日(土) 11:30~12:40
     亀井文夫監督『上海-支那事変後方記録』(1938年2月1日公開 東宝映画)
 1937年の第二次上海事変は、上海の街に大きな爪痕を残した。各国の国旗が翻り、時計台の鐘が響きわたる一見長閑の町並みの裏に、爆撃を受けた建物の無惨な光景が広がっている。兵隊に深々とお辞儀をしながら登校する日本人学校の生徒たち、爆撃の様子を誇らしげに語る日本兵。また至る所にたてられていく日本兵の墓は、日本の侵略戦争を正当化しているかのように見えるが、その破壊ぶりは敗戦国上海の悲惨さをはっきりととらえている。街行く人々の様子や田園風景などの美しい映像も織り交ぜたこの作品は、迫力ある激戦映画とは違った角度から戦争の悲劇を語っている。
(日本映画新社復刻版解説より)
 監督・編集:亀井文夫、製作:野田真吾、撮影:三木茂、録音:金山欣二郎・藤井慎一、
 音楽:飯田信夫、解説:松井翠声、1938年作品 モノクロ 62分

   ●フォーラム
     ・10月30日(日) 15:00~17:00
      フォーラム「中国から見た日中戦争」
            お話:石島紀之氏(中国近現代史研究者)
講師紹介:1941年生まれ。中国近現代史研究者、前フェリス女学院大学教授。
著書に『中国抗日戦争史』、共編著に、戦争と空爆問題研究会編『重慶空襲とは何だったのか もうひとつの日中戦争』。最近の共編著に『国際関係のなかの日中戦争』がある。

     ・11月3日(木・祝) 15:30~17:00
      フォーラム「日中戦争と学徒兵の短歌」
              お話:水野昌雄氏
講師紹介:1930生まれ。歌人。中国瀋陽に10年在住。現代歌人協会・日本文芸家協会会員。
歌集に『冬の屋根』『正午』『百年の冬』『暁風』『硬座』『春の峠』ほか。
評論集に『現代短歌の批評と現実』『歴史の中の短歌』『戦後短歌史抄』がある。


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Museum Wadatsumi,
2011/10/15 19:22
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